行政書士は国家資格であり法律の専門家
行政書士は、行政への手続きを専門に行う法律関係の専門家です。
都道府県や市町村、消防署などの行政機関へ、お客様に代わって必要な書類を作成し、提出することが出来ます。
行政書士の業務は多岐にわたり、独占している専門的な業務だけでなく、他の専門家が行っている業務も担当することがあります。そのため、興味のある分野に特化したり、業界内でのキャリア形成に力を入れたりすることができるスペシャリストです。
さらに、それらの手続きに関連する事柄について、顧客に助言を与えることも出来るので、行政書士の仕事は、書類作成だけでなく、きめ細かな相談業務まで求められる時代となっています。
行政書士はどんな仕事をする【仕事内容を簡単に言うと・・・】
行政書士の仕事を簡単に言うと、
お国(行政)と国民(私たち)の間に入って、面倒な手続きとなる書類を作成して提出する
という仕事です。
この面倒な作業をする行政書士がいることによって、
- 国民(私たち)の書類作成や手続きの手間が省ける
- 国(行政)にとっても間違いが少なくなるので効率的な処理が可能になる
といった両者にとって大きなメリットがあるのです。
行政書士の主な業務を3つに分類すると、
- 書類作成業務
- 書類提出手続きの代理業務
- 相談業務
となります。
行政書士と司法書士の違い【簡単に解説】
似た法律系の資格で違いが分かりづらいものとして司法書士が挙げられるでしょう。しかし、この二つの資格は明確に違う役割があります。
行政書士は主に行政に提出する書類の作成や手続きの補助を行い、司法書士は一般的に登記や供託などの業務を行う。
会社の設立に携わったことがある方なら分かると思いますが、行政書士は会社設立の際、定款の作成を行うことができます。
しかし、その会社設立の登記申請は司法書士の独占業務となるので、行政書士では行えません。
登記手続きは司法書士しかできない、と覚えておきましょう。
行政書士になるのは難しい?その難易度は・・
行政書士は法律系の国家資格なので、法律系初学者にとっては簡単な試験ではないでしょう。
合格率も10%~12%で推移している試験なので「難しい」といえる資格試験です。
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
2022年度 | 47,850人 | 5,802人 | 12.13% |
2021年度 | 47,870人 | 5,353人 | 11.18% |
2020年度 | 41,681人 | 4,470人 | 10.72% |
2019年度 | 39,821人 | 4,571人 | 11.48% |
2018年度 | 39,105人 | 4,968人 | 12.70% |
2017年度 | 40,449人 | 6,360人 | 15.72% |
2016年度 | 41,053人 | 4,084人 | 9.95% |
2015年度 | 44,366人 | 5,820人 | 13.12% |
2014年度 | 48,869人 | 4,043人 | 8.27% |
2013年度 | 55,436人 | 5,597人 | 10.10% |
2012年度 | 59,948人 | 5,508人 | 9.19% |
ただ法律系の資格では、一番簡単な部類(司法書士や弁護士試験と比べれば遥かに簡単)とされる試験であり、少し近しい試験としてよく比較されるのが宅建で、宅建よりは難しいと言われています。
>>行政書士試験の難易度は?合格率の低さはなぜ?
行政書士は稼げる?その年収は・・・
行政書士の給料は、平均して年収400万円前後、月給30万円前後が相場です。(組織に所属する人の収入から算出した金額です)。
もちろん独立開業して年収1,000万円を超える人もたくさんいます。
とはいえ、実際の報酬は事業所によって大きく異なり、年収400万円を下回る現場も少なくありません。
会社員の場合、職種、必須の職人技、勤務時間などに影響されますが、これらの条件から、少なくとも600万円以上の年収を見込むことは可能でしょう。
>>行政書士って稼げるの?年収の平均はどれくらい?【本音で答えて】
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